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住み替え・買い替えの流れ|売却と購入を同時進行する戦略
購入ガイド 2026年05月27日

住み替え・買い替えの流れ|売却と購入を同時進行する戦略

住み替え・買い替えは「今の家を売る」と「次の家を買う」を並行する複雑な取引です。タイミング、資金繰り、住宅ローンの取扱いなど考慮すべき要素が多く、戦略次第で結果が大きく変わります。本記事では成功する住み替えの進め方を解説します。

はじめに

住み替えや買い替えは、結婚、出産、転勤、子どもの独立、定年退職など人生の節目で検討されることが多く、単純な購入よりも複雑な取引となります。今の家を売る価格と次の家を買う価格のバランス、住宅ローンの残債処理、仮住まいの要否、引越しタイミングなど、多くの要素を同時に管理する必要があります。一般的に住み替えには6か月〜1年程度の準備期間が必要で、計画的に進めなければ資金不足や仮住まい長期化などのトラブルが生じます。「売り先行」「買い先行」「同時並行」の3つのパターンから、自分の状況に合った戦略を選びましょう。

売り先行・買い先行・同時並行の比較

住み替えのタイミングには3つの主要パターンがあり、それぞれメリット・デメリットが異なります。「売り先行」は今の家を売却してから次の家を買う方法です。メリットは売却額が確定するため資金計画が立てやすく、住宅ローン残債を完済できる安心感があることです。次の家の購入予算も明確になり、無理のない選択ができます。デメリットは売却後から次の家への入居まで仮住まいが必要となること、引越しが2回発生して費用が増えること、希望物件と巡り合うタイミングを売却タイミングに合わせる難しさです。仮住まい費用は家族世帯で月10万〜20万円、引越し2回で20万〜40万円、合計で50万〜100万円の追加負担となります。「買い先行」は次の家を買ってから今の家を売る方法です。メリットは新居をじっくり選べ、引越しが1回で済み、仮住まい不要なことです。子どもの転校タイミングや家族の生活リズムも乱れにくいです。デメリットは売却前のため資金繰りが厳しく、二重ローンや高額のつなぎ融資が必要となること、売却額の見込み違いで資金計画が崩れるリスクです。「同時並行」は売却と購入を並行して進め、決済日を同日または近接させる方法です。仮住まいや二重ローンを避けられる理想形ですが、買主・売主・新居の売主の3者の都合を合わせる必要があり、極めて高度な調整が求められます。仲介会社の調整力が成功の鍵となります。

住宅ローン残債の処理と買い替えローン

住み替えで最も悩ましいのが住宅ローン残債の処理です。今の家を売却した代金で住宅ローンを完済できれば問題ありませんが、住宅価格の下落や繰上返済不足などで残債が売却額を上回る「オーバーローン」状態だと、追加の資金が必要となります。例えば住宅ローン残債2,500万円の物件を2,000万円で売却した場合、500万円の差額を自己資金で補填しなければ、抵当権を抹消できず売却が成立しません。この状況の打開策が「住み替えローン(買い替えローン)」です。これは今の家の住宅ローン残債と新居の購入資金を合算して借入できる商品で、金融機関により取扱いの有無や条件が異なります。例えば新居が3,500万円、残債が500万円なら合計4,000万円を住み替えローンで借入することが可能です。ただし審査基準が通常の住宅ローンより厳しく、年収倍率や返済比率の制限が厳しいです。年収500万円の場合、通常の住宅ローンなら4,500万円程度借入できますが、住み替えローンでは4,000万円が上限となることがあります。住み替えローンの金利は通常の住宅ローンよりやや高めで、固定型・変動型の選択肢も限られます。住宅ローンには「買換え特約」というオプションもあり、新居の売買契約後一定期間内に今の家が売れなかった場合、契約を白紙撤回できる特約です。これにより、買い先行のリスクを軽減できます。仲介会社と金融機関のサポートを受けながら、最適な資金計画を立てましょう。

売却査定と購入タイミングの実務

住み替えを成功させるには、売却査定を早期に実施し、適正な市場価格を把握することが重要です。複数の不動産会社(3〜5社)から査定を取り、提示された査定額の中央値を目安に売出価格を決めます。査定額の高さだけで仲介会社を選ぶと、売出価格が高すぎて長期化するリスクがあります。査定方法には机上査定(書類のみ)と訪問査定(実物確認)があり、住み替え検討時は精度の高い訪問査定を依頼しましょう。査定額の根拠を仲介会社に確認し、近隣の成約事例、現在の在庫状況、需要動向を把握します。次に売却活動と購入活動を並行して進めます。売却は媒介契約(一般、専任、専属専任)を選択し、専任媒介は1社に集中することで仲介会社のモチベーションが高まり、販売活動が積極的になります。購入活動は売却の進捗を見ながら、希望物件の内覧、条件交渉を進めましょう。タイミングの調整が最も難しい部分で、売却が決まりそうな段階で購入物件を絞り込み、両者の決済日を1〜2週間以内に合わせる調整を行います。仲介会社が両方を担当している場合、調整がスムーズです。仲介会社を別々にする場合は、両社の連携が重要で、買主側と売主側の事情を把握した一社の信頼できる担当者がリードする形が理想的です。住み替え時の税金面も考慮しましょう。今の家を売却して譲渡益が出ても、「居住用財産の3,000万円特別控除」を活用すれば、3,000万円までの利益が非課税となります。新居でも住宅ローン控除を活用できますが、特例の併用には制約があるため、税理士や仲介会社に確認することをおすすめします。

まとめ

住み替え・買い替えは複雑な取引ですが、「売り先行」「買い先行」「同時並行」の3つのパターンから自分に合った戦略を選び、資金計画と取引タイミングを綿密に調整すれば成功できます。住宅ローン残債の処理は最重要課題で、オーバーローン状態では追加資金または住み替えローンの活用が必要となります。複数の不動産会社から査定を取り、信頼できる仲介担当者と二人三脚で進めることが成功の鍵です。税制特例も活用しながら、人生の節目にふさわしい新居を実現してください。住み替えは家族の新たなステージへの第一歩ですので、納得のいく取引を目指しましょう。準備期間を十分に確保し、焦らず慎重に進めることが大切です。


この記事は北海道苫小牧市の不動産仲介会社「バナナハウス株式会社」のコラムです。住宅の購入・売却・賃貸についてご相談はお気軽にお問い合わせください。