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相続した不動産の売却|相続登記・税金・3年特例まで実務ガイド
売却ガイド 2026年05月27日

相続した不動産の売却|相続登記・税金・3年特例まで実務ガイド

相続した実家を売却するときは、相続登記・相続税・譲渡所得税・取得費加算特例など、通常売却とは異なる複数のステップを踏む必要があります。順序と期限を時系列で解説します。

はじめに

親が亡くなり、実家を相続したものの誰も住まないため売却する、というケースは苫小牧でも増えています。空き家のまま放置すると固定資産税が最大6倍に跳ね上がる特定空家指定のリスクもあり、早期の処分が望ましい一方で、相続登記・遺産分割・税金処理など複数の手続きが絡むため、何から手をつけるべきか分からずに数年放置してしまうケースも珍しくありません。本記事では相続不動産の売却に必要な手続きを時系列で整理し、税制優遇の活用方法までを実務的にお伝えします。

ステップ1:相続登記の完了

2024年4月から相続登記が義務化されました。相続を知った日から3年以内に登記しないと10万円以下の過料が課される可能性があります。売却の前提として、まず相続人の確定→遺産分割協議書の作成→相続登記の申請、という流れを完了させる必要があります。相続人の確定には被相続人の出生から死亡までの戸籍謄本一式が必要で、取得に2〜4週間かかります。遺産分割協議は相続人全員の合意が必要で、不動産を誰の名義にするか(単独相続か共有相続か)を決定します。売却を見据えるなら、共有名義より単独名義のほうが後の手続きが圧倒的に楽です。相続登記の費用は司法書士報酬5〜10万円、登録免許税(固定資産評価額の0.4%)を別途要し、固定資産評価額1,000万円の物件なら登録免許税4万円です。

ステップ2:相続税の納付

相続財産の総額が「3,000万円+600万円×法定相続人の数」の基礎控除を超える場合、相続税の申告と納付が必要です。例えば法定相続人が3人なら基礎控除は4,800万円で、相続財産がこれを下回れば相続税はゼロです。相続税の申告期限は被相続人の死亡を知った日の翌日から10ヶ月以内で、現金一括納付が原則です。不動産を売却して納税資金にする「物納」「延納」の制度もありますが、要件が厳しいため実務的にはまず売却して納税する流れが多いです。相続税を払うために売却する場合、申告期限の10ヶ月後までに売却・現金化する必要があり、通常の売却スケジュール(売却活動3〜6ヶ月+決済1〜2ヶ月)を逆算すると、相続発生から数ヶ月以内に売却活動を始めなければなりません。

ステップ3:売却と取得費加算特例の活用

相続登記が完了したら、通常の売却と同じ手順で売却活動を進めます。譲渡所得税の計算では2つの特例が重要です。1つ目は「相続税の取得費加算特例」で、相続税の申告期限から3年以内に売却した場合、納付した相続税の一部を取得費に加算して譲渡所得を圧縮できます。2つ目は「相続空き家3,000万円特別控除」で、被相続人が1人暮らしだった戸建てを、相続発生から3年経過する年の12月31日までに売却した場合、譲渡所得から最大3,000万円を控除できます。適用条件は昭和56年5月31日以前建築・耐震基準を満たすか取り壊して土地売却・売却価格1億円以下など複数ありますが、要件を満たせば100万円単位の節税効果があります。両特例は併用できないため、どちらが有利か税理士に試算してもらうのが安全です。

まとめ

相続不動産の売却は、相続登記・相続税申告・売却活動・確定申告の4ステップで、それぞれに期限と特例があります。とくに「相続税の取得費加算」と「相続空き家3,000万円特別控除」は大きな節税メリットがあるので、相続発生から3年以内の売却を強く意識してください。バナナハウス株式会社では苫小牧の相続不動産売却のご相談に多数対応しており、税理士・司法書士の紹介もできますので、ご不安があればお早めにご相談ください。


この記事は北海道苫小牧市の不動産仲介会社「バナナハウス株式会社」のコラムです。住宅の購入・売却・賃貸についてご相談はお気軽にお問い合わせください。