訪日外国人観光客の回復・拡大により、観光地周辺の不動産市場が大きく動いています。本記事ではインバウンド需要が宿泊・商業・住宅の各市場にどのような影響を与えているかを整理します。
はじめに
訪日外国人観光客の数は、コロナ禍からの回復が顕著で、2024年以降は過去最高水準を更新しています。観光客の増加は、ホテル・民泊・商業施設だけでなく、住宅市場にも幅広い影響を及ぼしています。北海道においても、新千歳空港の国際線復活と、ニセコ・札幌・登別など主要観光地の活況により、不動産取引の活性化が見られます。本記事ではインバウンド需要と不動産市場の関係を、宿泊・商業・住宅の三つの視点から整理し、苫小牧エリアへの波及可能性も考えます。
宿泊市場の拡大と関連投資
インバウンド需要拡大の最も直接的な影響は、宿泊施設市場の活況です。ホテル・旅館の客室稼働率は主要観光地で過去最高水準に達し、宿泊単価も上昇しています。これに連動して、ホテル開発・運営事業者による不動産取得が活発化しており、用地取得競争が激化しています。また、民泊(住宅宿泊事業)も再び拡大基調にあり、住宅を投資対象として購入するケースも増えています。北海道では札幌駅周辺・すすきの・大通エリアでホテル新設が相次ぎ、ニセコ・倶知安では高級コンドミニアムの開発が続いています。こうした動きは土地・建物価格を押し上げる要因となっており、観光地周辺の不動産市場全体に波及効果をもたらしています。
商業地の地価上昇と店舗需要
訪日客が訪れるエリアの商業地では、地価上昇が顕著です。札幌の大通公園周辺、京都の祇園、東京の浅草・銀座、大阪の心斎橋などは、地価公示でも上昇率上位の常連となっています。背景には、インバウンド客向けの店舗・商業施設の出店需要があります。免税店・ドラッグストア・飲食店・体験型施設など、外国人客の購買行動に対応する業態が拡大し、賃料を押し上げています。これにより、商業地の不動産投資利回りが改善し、投資家の関心がさらに高まる好循環が生まれています。一方、観光地としての魅力に依存する一面もあり、災害や国際情勢の変化による需要変動リスクには留意が必要です。
苫小牧と周辺エリアへの波及可能性
苫小牧市自体は主要観光地として位置づけられているわけではありませんが、新千歳空港・苫小牧港という二大ゲートウェイを抱える立地は、インバウンド時代における重要な拠点となり得ます。空港から至近のホテル需要、フェリー旅客向けの宿泊需要、そしてニセコ・登別へのアクセス拠点としてのポジショニングが期待されます。さらに、ウポポイ(民族共生象徴空間)の存在により、白老エリアへの観光誘致効果も期待され、苫小牧エリアの宿泊・飲食需要にも波及しています。今後、観光関連投資が活性化すれば、苫小牧市内の商業地・住宅地にも波及効果が及ぶ可能性があります。
まとめ
インバウンド需要は、観光地に限らず、関連するインフラ拠点や周辺都市にも幅広く影響を及ぼします。苫小牧エリアは現時点で大きな観光地ではないものの、立地条件次第で恩恵を受けるポテンシャルを秘めています。住宅取得や投資を考える際は、こうしたマクロな観光トレンドも一つの視点として取り入れたいところです。バナナハウス株式会社では、苫小牧の地域性と全国・国際的なトレンドを踏まえたご提案をいたします。
この記事は北海道苫小牧市の不動産仲介会社「バナナハウス株式会社」のコラムです。住宅の購入・売却・賃貸についてご相談はお気軽にお問い合わせください。


