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道路位置指定のしくみと手続きの実際
法律・制度 2026年05月28日

道路位置指定のしくみと手続きの実際

私道を建築基準法上の道路として認定してもらう「位置指定道路」のしくみを解説します。分譲開発で活用される制度の手続きと費用について整理します。

はじめに

宅地分譲や複数戸建ての建築を行う際、新たに造成する道路を建築基準法上の道路として認定してもらう手続きが「道路位置指定」です。建築基準法第42条第1項第5号に定められた制度で、私人が築造する道路でも一定の基準を満たせば法的に道路として扱われ、その道路に接する敷地で建築が可能になります。苫小牧市内でも宅地開発の際に位置指定道路が新設されることがあり、また既存の位置指定道路に接する物件の取引も頻繁にあります。本記事では位置指定道路の基準、手続き、注意点について解説します。

位置指定道路の認定基準

位置指定道路として認定されるためには、建築基準法施行令第144条の4に定められた技術的基準を満たす必要があります。主な基準は次のとおりです。幅員は原則4メートル以上、行き止まり道路の場合は延長35メートル以下または35メートルを超える場合は終端に自動車回転場(5メートル四方の隅切り)を設けること、両端が他の道路に接続しているか終端が公園等に接していること、道路には舗装と排水設備が整備されていること、隅切りは5メートル以上の半径を確保することなどです。さらに特定行政庁ごとに細かい上乗せ基準があり、苫小牧市でも独自の運用基準があります。これらを満たさないと位置指定の認定は受けられません。道路は造成主の費用負担で築造され、認定後は所有者が引き続き私道として管理しますが、建築基準法上は公道と同等の扱いとなります。

位置指定申請の手続きと費用

位置指定申請は特定行政庁(苫小牧市建築指導課)に提出します。必要書類は申請書、位置図、現況図、計画図、公図、土地登記簿謄本、関係権利者の同意書、構造図、排水計画図など多数あり、土地家屋調査士や建築士の協力が必要です。手数料は道路の延長により異なり、苫小牧市では1件あたり3万円から10万円程度です。申請から認定まで2〜4ヶ月かかり、認定されると位置指定道路番号が割り当てられ、苫小牧市の道路台帳に記載されます。位置指定後の道路は所有者が引き続き所有・管理しますが、建築基準法第45条により所有者は道路を廃止する場合に特定行政庁の許可が必要となり、自由に廃止できなくなります。また位置指定道路上には原則として建築できないなど、所有権が制限される側面もあります。

既存位置指定道路に接する物件の注意点

既存の位置指定道路に接する土地を購入する際は、いくつかの注意点があります。第一に道路の所有関係です。位置指定道路は私道のため、誰が所有しているか、共有か単独所有か、持分割合はどうかを公図と登記簿で確認します。共有道路であれば購入時に持分の譲渡を受けるのが一般的ですが、単独所有者が他人の場合は通行・掘削の承諾書が必要になります。第二に維持管理費用です。私道の補修、除雪、街路灯維持などは所有者負担となり、共有者間で費用分担を取り決めます。北海道では除雪費用が大きな負担となるため、事前確認が重要です。第三に廃止リスクです。位置指定道路は特定行政庁の許可なく廃止できませんが、所有者全員の合意があれば廃止申請が可能で、廃止されると接道義務を失う可能性があります。トラブル予防のため、購入前に道路所有者全員から通行・掘削承諾書を取得しておくことが推奨されます。第四に下水道や水道の引込みに際して掘削同意が必要となり、所有者の協力が得られないと工事ができないリスクがあります。

まとめ

道路位置指定は私道を建築基準法上の道路に格上げする重要な制度です。新たに造成する側にも、既存の位置指定道路に接する物件を購入する側にも、それぞれ理解すべきポイントがあります。所有関係、管理費用、通行承諾、廃止リスクなどを事前に確認することで安心な取引につながります。バナナハウス株式会社では苫小牧市内の位置指定道路に接する物件についても、関連権利関係を丁寧に確認の上ご案内しています。ご相談ください。


この記事は北海道苫小牧市の不動産仲介会社「バナナハウス株式会社」のコラムです。住宅の購入・売却・賃貸についてご相談はお気軽にお問い合わせください。

※本記事は2026年5月現在の一般的な情報に基づきます。実際の手続きは個別事情により異なるため、税理士・司法書士・弁護士等の専門家にご相談ください。