コラム

不動産に関するお役立ち情報

ハザードマップの読み方と災害リスクの確認方法
購入ガイド 2026年05月27日

ハザードマップの読み方と災害リスクの確認方法

近年の自然災害の激甚化により、住宅選びにおける災害リスクの確認はますます重要になっています。ハザードマップは無料で公開されている貴重な情報源です。本記事では各種ハザードマップの読み方と、購入前に確認すべき災害リスクを解説します。

はじめに

日本は地震、津波、洪水、土砂災害、火山噴火など、様々な自然災害のリスクを抱える国です。気候変動の影響で水害の頻度と規模は増加しており、住宅選びでは災害リスクの考慮が不可欠となっています。各市区町村は様々な災害について「ハザードマップ」を作成・公開しており、購入希望地のリスクを事前に確認できます。情報は公開されていても、その読み方を知らないと活用できないため、基本的な知識を身につけることが大切です。

洪水・浸水ハザードマップの見方

洪水・浸水ハザードマップは、大雨による河川氾濫や内水氾濫の浸水想定区域を示しています。地図上で色分けされており、薄い色から濃い色へと浸水深さが深くなることを示します。一般的な区分は、0.5メートル未満(床下浸水)、0.5〜3メートル(1階の天井付近まで浸水)、3〜5メートル(2階床下まで浸水)、5メートル以上(2階以上が浸水)です。注意したいのは、想定されている雨量です。「想定最大規模」は1000年に一度の降雨を想定したもので、過去に類似事例があれば現実的なリスクとして捉えるべきです。「計画規模」は河川整備の目標とする降雨で、より頻度の高い災害を想定しています。住宅購入時には、両方を確認しましょう。浸水想定区域内の物件でも、土地のかさ上げ、ピロティ式の1階、住戸を2階以上に配置するなどの対策で、リスクを軽減できます。ただし、駐車場や倉庫が浸水しやすい物件は、車両や家財の被害リスクが残ります。

地震・津波ハザードマップの見方

地震ハザードマップは、地震時の揺れの強さ、液状化の可能性、建物倒壊リスクなどを示します。「揺れやすさマップ」は、地盤の特性により同じ地震でも揺れ方が異なることを表現したもので、軟弱地盤の地域では揺れが増幅されることが分かります。「液状化マップ」は、地震時に地盤が液体状になる現象のリスクを示し、海岸近くや埋立地、河川敷の旧河道などでリスクが高くなります。液状化が発生すると、建物が傾く、地下インフラが破損する、地表に亀裂が入るなどの被害が発生します。津波ハザードマップは、沿岸地域で重要で、地震発生後の津波到達時間と想定浸水深さが示されています。北海道では、太平洋沿岸で大津波の歴史があり、海岸線から数キロ離れた内陸でも浸水のリスクがある場合があります。津波の到達時間が短い地域では、避難経路と避難所の確認も重要です。地震保険の保険料も、地震リスクが高い地域では高く設定されています。

土砂災害・その他の災害リスク

土砂災害ハザードマップは、急傾斜地の崩壊、土石流、地すべりのリスク地域を示します。「土砂災害警戒区域(イエローゾーン)」「土砂災害特別警戒区域(レッドゾーン)」に指定されている地域は、特に注意が必要です。レッドゾーン内では、建築物の構造規制があり、住宅ローン審査も厳しくなることがあります。山間部や斜面地の物件、過去に造成工事が行われた土地では、土砂災害リスクを慎重に評価しましょう。火山ハザードマップは、活火山周辺で公開されており、噴火時の溶岩流、火砕流、降灰、噴石などの影響範囲が示されています。北海道では、樽前山、有珠山、駒ヶ岳などの活火山があり、周辺地域では確認が必要です。雪災ハザード(雪崩、雪害)も、北海道では考慮すべき災害リスクです。豪雪地帯では、屋根の積雪荷重、除雪体制、孤立リスクなども検討すべきポイントです。これらすべての災害リスクを、市区町村のハザードマップポータルサイトや国土地理院の重ねるハザードマップで一覧確認できます。

まとめ

ハザードマップの確認は、住宅購入の必須プロセスです。災害リスクのある地域でも、適切な対策と備えがあれば安全に暮らせますが、リスクを知らずに購入すると後悔の原因となります。複数の災害について確認し、自分の許容範囲を判断しましょう。災害リスクの高い地域は、地震保険や火災保険の保険料が高くなる傾向があり、長期的な維持費にも影響します。一方、リスクの低い地域は、価格が高めの傾向にあります。リスクと価格のバランスを考えて、長く安心して住める場所を選びましょう。災害は予測できませんが、リスク評価と備えは可能です。


この記事は北海道苫小牧市の不動産仲介会社「バナナハウス株式会社」のコラムです。住宅の購入・売却・賃貸についてご相談はお気軽にお問い合わせください。