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民法における不動産売買の基本ルールを理解する
法律・制度 2026年05月28日

民法における不動産売買の基本ルールを理解する

不動産売買は民法に定められたルールに基づき行われます。契約の成立から所有権移転、危険負担まで、買主・売主双方が知っておくべき基本を解説します。

はじめに

不動産売買は人生でも特に大きな取引であり、その法的根拠は民法に置かれています。2020年4月施行の改正民法では、売買契約に関するルールが大きく見直され、瑕疵担保責任から契約不適合責任へと変更されるなど、実務に大きな影響が及びました。苫小牧市内でも住宅売買は毎月数十件発生していますが、契約の細部を理解しないまま署名捺印してしまうと、後々のトラブルにつながりかねません。本記事では民法の基本的な枠組みに沿って、不動産売買のルールを整理します。

売買契約の成立と意思表示

民法第555条は「売買は、当事者の一方がある財産権を相手方に移転することを約し、相手方がこれに対してその代金を支払うことを約することによって、その効力を生ずる」と定めています。つまり売買契約は売主と買主の合意のみで成立する諾成契約であり、書面は法律上の成立要件ではありません。しかし不動産のような高額取引では、宅建業法第37条により契約書の交付が義務付けられているため、実務上は必ず書面が作成されます。意思表示に関しては民法第93条以下の心裡留保、虚偽表示、錯誤、詐欺、強迫といった規定が適用され、これらに該当する場合は契約が取り消される可能性があります。特に錯誤については、表意者に重大な過失があるときは原則として取消しできない点に注意が必要です。

所有権移転の時期と対抗要件

民法第176条は「物権の設定及び移転は、当事者の意思表示のみによって、その効力を生ずる」と規定しています。理論上は契約締結と同時に所有権が移転することになりますが、実務では特約により代金完済時に移転すると定めるのが一般的です。これは売主が代金未払いのリスクを回避するためです。さらに民法第177条は「不動産に関する物権の得喪及び変更は、不動産登記法その他の登記に関する法律の定めるところに従いその登記をしなければ、第三者に対抗することができない」と定めています。つまり登記をしなければ、第三者に対して所有権を主張できないわけです。苫小牧市の物件であれば室蘭地方法務局苫小牧支局で登記手続きを行います。司法書士に依頼する場合の報酬は所有権移転登記で6万円から10万円程度が相場です。

危険負担と双務契約のルール

不動産売買は売主の引渡し義務と買主の代金支払義務が対になる双務契約です。改正民法第536条は危険負担について「当事者双方の責めに帰することができない事由によって債務を履行することができなくなったときは、債権者は、反対給付の履行を拒むことができる」と定めています。例えば契約後引渡し前に建物が天災で滅失した場合、買主は代金支払いを拒絶できることになります。改正前は所有権が移転した時点で買主が危険を負担するという解釈が有力でしたが、改正により債務者主義が明確化されました。実務では契約書に危険負担条項を明記し、引渡し時点で危険が移転する旨を定めるのが一般的です。手付金についても民法第557条の解約手付として機能し、相手方が履行に着手するまでは手付倍返しや手付放棄による解除が可能です。

まとめ

不動産売買契約は民法の規定をベースに、宅建業法や不動産登記法、商慣習が組み合わさって成り立っています。契約成立、所有権移転、対抗要件、危険負担というそれぞれの場面で適用される条文を理解しておくと、契約書のチェックポイントが見えてきます。バナナハウス株式会社では苫小牧市での不動産取引において、お客様に契約内容を丁寧にご説明することを大切にしています。ご不明な点があればいつでもご相談ください。


この記事は北海道苫小牧市の不動産仲介会社「バナナハウス株式会社」のコラムです。住宅の購入・売却・賃貸についてご相談はお気軽にお問い合わせください。

※本記事は2026年5月現在の一般的な情報に基づきます。実際の手続きは個別事情により異なるため、税理士・司法書士・弁護士等の専門家にご相談ください。