投資用不動産の取得には「投資用ローン」「アパートローン」が必要で、住宅ローンとは金利・審査基準が大きく異なります。本記事で違いと借入のポイントを整理します。
はじめに
「賃貸経営を始めたい」「不動産投資で資産形成したい」と考える方が増えていますが、投資用不動産の取得には住宅ローンは使えません。自己居住用の住宅ローンを投資目的に流用すると契約違反となり、一括返済を求められる重大なペナルティがあります。投資目的の場合は「投資用ローン(不動産投資ローン)」または「アパートローン」を利用する必要があり、金利は2〜4%台、自己資金は物件価格の2〜3割が必要となるなど、住宅ローンより条件が厳しい点に注意が必要です。本記事で投資用ローンの基礎・住宅ローンとの違い・審査基準を整理します。
投資用ローンと住宅ローンの違い
投資用ローンと住宅ローンの最大の違いは「ローンの返済原資」と「金融機関のリスク評価」にあります。住宅ローンは契約者の給与収入が返済原資で、契約者の信用力が審査の中心。一方、投資用ローンは物件の家賃収入が返済原資となるため、物件の収益性・立地・築年数などが審査の重要要素となります。
具体的な違いを比較すると、(1)金利:住宅ローン0.5〜2.0%に対し、投資用ローン2.0〜4.5%、(2)自己資金:住宅ローンは1〜2割で可、投資用は2〜3割必要、(3)借入期間:住宅ローンは35年、投資用は物件の法定耐用年数-築年数まで、(4)年収倍率:住宅ローンは7〜8倍、投資用は年収の10〜20倍まで可能(物件の収益性次第)、(5)融資対象:住宅ローンは自己居住用のみ、投資用は賃貸物件全般。さらに投資用ローンは住宅ローン控除の対象外で、団信加入も任意の商品が多い点も住宅ローンとの大きな違いです。
投資用ローンの審査基準|物件・属性・実績の3軸
投資用ローン審査では「物件」「属性」「実績」の3軸でチェックされます。
(1)物件審査:立地(駅徒歩・周辺需要)、築年数(法定耐用年数の残存期間)、利回り(表面利回り・実質利回り)、空室リスクなどが評価対象。法定耐用年数は木造22年・鉄骨34年・RC造47年で、築年数が残存耐用年数を超えると融資期間が短くなり、月々返済が増えます。
(2)属性審査:年収(最低500〜700万円が目安)、勤続年数(3年以上)、職業(公務員・上場企業勤務が有利)、自己資金、既存債務、信用情報。
(3)実績審査:投資不動産の保有実績、過去の家賃収入実績、確定申告書の所得状況、賃貸経営の経験年数。
初心者の場合は実績がないため、属性と物件の収益性で勝負することになります。一棟アパート購入なら自己資金3〜4割を求められるケースもあり、頭金確保が最大のハードル。区分マンション投資(ワンルームマンション)の方が借入条件が緩めで、初心者が始めやすい傾向があります。
投資用ローン取扱金融機関と金利動向
投資用ローンを取り扱う主な金融機関は、(1)地方銀行(特に静岡銀行・スルガ銀行・西京銀行など投資ローンに積極的な銀行)、(2)信託銀行(オリックス銀行・SBJ銀行・三井住友信託など)、(3)ノンバンク(日本政策金融公庫・三井住友トラスト不動産融資・ジャックスなど)、(4)地銀・信金(地元物件向け)。それぞれ得意とする物件タイプ・エリア・属性が異なるため、複数機関での事前相談がおすすめです。
2026年5月時点の金利水準は、(1)地銀の優良属性向け:2.0〜2.5%、(2)信託銀行:2.5〜3.5%、(3)ノンバンク:3.5〜4.5%、(4)日本政策金融公庫(女性・若者・シニア向け):1.5〜2.5%。日本政策金融公庫は低金利で公的色が強いものの、借入額の上限が2,000万円(女性・若者・シニア起業家枠)と限定的。一棟アパート購入なら地銀が現実的な選択肢です。なお、苫小牧市内の物件購入なら北海道銀行・北洋銀行などの地元地銀が物件評価で有利となるケースが多いです。
まとめ
投資用ローンは住宅ローンと別物で、金利2〜4%・自己資金2〜3割・物件審査重視という独特の世界です。住宅ローンを投資目的に流用するのは契約違反となるため、必ず投資用ローンを利用しましょう。初心者は区分マンションから始めるのが現実的で、属性・物件・実績の3軸を意識した借入準備が必要。バナナハウスでは苫小牧の投資用物件の取扱実績もあり、投資用ローンの相談にも対応しています。
この記事は北海道苫小牧市の不動産仲介会社「バナナハウス株式会社」のコラムです。住宅の購入・売却・賃貸についてご相談はお気軽にお問い合わせください。
※本記事は2026年5月現在の一般的な情報に基づきます。実際の手続きや控除額は個別事情により異なるため、税理士・司法書士等の専門家にご相談ください。


