1981年5月以前の旧耐震基準で建てられた住宅は、現行基準の半分以下の耐震性能しかない可能性があります。本記事では、耐震診断の流れ、補強工法の種類、費用相場、補助金活用法までを北海道苫小牧市の事情を踏まえて解説します。
はじめに
日本は世界有数の地震大国であり、北海道も例外ではありません。2018年の北海道胆振東部地震では震度7を記録し、苫小牧市内でも住宅被害が発生しました。住宅の耐震性能は建築基準法の改正により段階的に強化されてきましたが、特に重要なのは1981年6月の「新耐震基準」と2000年6月の「現行基準」への移行です。旧耐震基準(1981年5月以前)の住宅は震度6強〜7で倒壊する可能性が高く、新耐震基準(1981年6月〜2000年5月)でも木造住宅は接合部の規定が緩いため不十分な場合があります。耐震補強リフォームは、こうした既存住宅の耐震性能を現行基準まで引き上げる工事です。費用は100万〜300万円程度が目安ですが、補助金活用で実質負担を半額以下にできるケースもあります。本記事で詳しく見ていきましょう。
耐震診断の流れと結果の見方
耐震補強の第一歩は耐震診断です。木造住宅の場合、建築士が現地を訪問し、図面確認・基礎の状態・壁配置・接合部・劣化状況を調査します。所要時間は2〜3時間、費用は5万〜15万円が一般的ですが、自治体の補助制度を使えば無料〜2万円程度で受けられます。診断結果は「上部構造評点」という数値で示され、1.5以上が「倒壊しない」、1.0以上1.5未満が「一応倒壊しない」、0.7以上1.0未満が「倒壊する可能性がある」、0.7未満が「倒壊する可能性が高い」と分類されます。補強工事は評点を1.0以上、できれば1.5以上に引き上げることが目標です。診断時には地盤調査も併せて行うと、液状化リスクや地盤強度も把握できます。苫小牧市は埋立地や低湿地が一部にあり、地盤状況の確認は重要です。診断書は補助金申請や売却時の重要事項説明にも使えるため、必ず正式な書類で受け取りましょう。
耐震補強工法の種類と費用相場
耐震補強の主な工法は4つに分類されます。第一に「壁の補強」で、構造用合板や筋交いを追加して耐力壁を増やします。1ヶ所あたり10万〜25万円、家全体で40万〜80万円が目安です。第二に「基礎の補強」で、無筋基礎にコンクリートを増し打ちしたり、鉄筋を追加します。費用は50万〜150万円と高額ですが、効果は絶大です。第三に「接合部の補強」で、柱と梁、土台の接合部に金物(ホールダウン金物・耐震金物)を取り付けます。1ヶ所5,000〜2万円程度、家全体で20万〜50万円です。第四に「屋根の軽量化」で、重い瓦屋根をガルバリウム鋼板など軽量素材に葺き替えます。費用は100万〜200万円ですが、断熱性能も同時に向上します。これらを組み合わせた標準的な耐震補強パッケージは150万〜250万円、工期は3〜6週間です。基礎の打ち替えを含む大規模補強は400万円以上になることもあります。住みながらの工事も可能ですが、騒音・粉塵対策のため一時的な仮住まいが望ましい場合もあります。
補助金と税制優遇の活用法
耐震補強は国・都道府県・市町村の補助制度が充実しています。苫小牧市では木造住宅耐震改修補助事業があり、現行基準を満たす改修工事に対して工事費の一部(上限あり)が補助されます。さらに国の所得税控除(耐震改修促進税制)では、最大25万円の所得税減税が受けられます。固定資産税も翌年度分が2分の1に減額される特例があり、これらを併用すれば実質負担は工事費の50〜70%程度に抑えられる場合があります。住宅ローン減税の対象にもなるため、リフォームローンと組み合わせると更にお得です。注意点として、補助金は「工事着工前の申請」が必須で、契約してから申請しても認められません。また、耐震基準適合証明書を取得すれば、中古住宅購入時の登録免許税・不動産取得税の軽減や、フラット35の金利優遇も受けられます。バナナハウス株式会社では、これら制度の活用方法もあわせてご案内します。
まとめ
耐震補強リフォームは家族の命を守る最重要工事です。1981年以前の旧耐震基準住宅にお住まいの方、また1981〜2000年の住宅でも長く住み続ける予定の方は、まず耐震診断から始めてください。費用は補強内容によって100万〜400万円ですが、補助金・税制優遇を使えば実質負担を大きく軽減できます。バナナハウス株式会社では、苫小牧市内の中古住宅購入時の耐震診断手配や、信頼できる耐震補強業者のご紹介を承っております。地震に強い、安心の住まいづくりをサポートいたします。
この記事は北海道苫小牧市の不動産仲介会社「バナナハウス株式会社」のコラムです。住宅の購入・売却・賃貸についてご相談はお気軽にお問い合わせください。


