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賃貸退去時の清掃費用|原状回復ガイドラインで分かる適正な負担
トラブル対処・Q&A 2026年05月28日

賃貸退去時の清掃費用|原状回復ガイドラインで分かる適正な負担

賃貸物件の退去時には、ハウスクリーニング費用や原状回復費用を巡って大家・管理会社とトラブルが頻発します。本記事ではガイドラインに基づいた費用負担の考え方を解説します。

はじめに

賃貸物件を退去する際、大家や管理会社から提示される清掃費用や原状回復費用に「思っていたよりも高額」と感じる方は少なくありません。中には、敷金が全額返ってこないどころか追加請求まで来るケースもあります。本記事では、国土交通省の「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」に基づき、退去時の清掃費用・原状回復費用の正しい考え方と、不当な請求への対処法を解説します。

ハウスクリーニング費用の負担区分

退去時のハウスクリーニング費用については、契約書に「退去時はハウスクリーニング代を借主負担とする」といった特約がある場合、原則として借主が負担します。この特約は最高裁判例(2005年)でも一定の条件下で有効と認められています。条件は、(1)特約の必要性と合理性が認められること、(2)借主が特約内容を明確に認識し合意していること、(3)費用が高額すぎないこと、です。一般的な相場は、1Kで2万〜3万円、1LDKで3万〜5万円、3LDKで5万〜8万円程度です。これを大幅に超える請求や、特約に含まれていない項目(畳の張替え、クロス全面張替えなど)が含まれている場合は要確認です。一方、特約がない場合は、通常の生活で発生した汚れ・劣化のクリーニングは大家負担となり、入居者の負担は発生しません。契約時に特約の有無を確認し、退去前にも契約書を再読することが大切です。

原状回復費用の正しい考え方

原状回復とは「入居前と同じ状態に戻す」という意味ではなく、「入居者の故意・過失・善管注意義務違反による損耗を回復する」ことを指します。つまり、通常の生活で発生する劣化(経年劣化・自然損耗)は大家負担で、入居者の不適切な使用による損耗のみ入居者負担となります。具体例として、(1)入居者負担となるもの:煙草のヤニによる壁紙汚れ、ペットの傷・臭い、結露を放置したカビ、家具を引きずってできた床傷、子どもの落書き、(2)大家負担となるもの:日焼けによる壁紙の変色、家具の設置跡、画鋲程度の穴、フローリングの自然な色褪せ、設備の経年劣化、です。また、入居者負担となる場合でも「経年減価」を考慮します。例えば壁紙は6年で残存価値1円となるため、入居6年以上経過後に壁紙を汚しても、貸主は新品張替え費用を全額請求することはできません。床のフローリングも同様に減価償却の考え方が適用されます。これらの計算は複雑ですが、国交省ガイドラインの考え方を理解しておくことが大切です。

不当な請求への対処法と予防策

退去時の費用請求書を見て不当に感じたら、すぐにサインせず内訳明細を求めます。「クリーニング代一式」のような曖昧な記載は避け、「壁紙張替え◯㎡」「クリーニング作業内容と単価」など具体的な内訳を要求しましょう。経年減価が考慮されているか、特約の範囲を超えていないかを確認します。納得できない場合は、(1)管理会社・大家との交渉、(2)消費生活センターへの相談、(3)各都道府県の宅地建物取引業協会の相談窓口、(4)少額訴訟(60万円以下なら簡易裁判所で対応可)の活用、と段階的に進めます。予防策として、入居時には現況確認書に既存の傷・汚れを詳細に記載し、写真も撮影しておきます。退去時も立会いに同行し、指摘箇所を確認します。納得できない指摘にはその場で「合意しない」旨を伝え、サインは保留しましょう。日頃から定期的な掃除・換気を心がけ、ペットや子どものいる家庭は壁・床の保護対策(保護シート、ジョイントマットなど)を行うと、退去時の請求を抑えられます。

まとめ

賃貸退去時のトラブルは、知識があれば適切に対処できます。ハウスクリーニング特約の有無、原状回復ガイドラインの考え方、経年減価の概念を理解し、不当な請求には毅然と対応しましょう。入居時の記録と日々のメンテナンスが、退去時の負担を最小化する最大の予防策です。バナナハウス株式会社では、苫小牧市内の賃貸物件をご紹介する際、契約内容の詳細説明や退去時のサポートも丁寧に行っております。安心して借りられる物件をお探しの方は、お気軽にご相談ください。


この記事は北海道苫小牧市の不動産仲介会社「バナナハウス株式会社」のコラムです。住宅の購入・売却・賃貸についてご相談はお気軽にお問い合わせください。